昔から食べられている馬肉の風味は、私たち人間を今でも魅了し続けています。
また、馬肉にはさまざまな種類があり、それぞれに違った特徴があります。
この記事では、馬肉の種類や食卓に届くまでの背景について紹介します。
□馬にはどんな種類がある?
馬肉を理解する上で、まず知るべきは、日本にいる馬の種類とその用途です。
馬は、その存在と役割によって大きく「在来馬」「競走馬」「乗用馬」「農用馬」の4種類に分類されます。
1:在来馬
在来馬は日本古来の馬種を指し、全国各地に固有の種類が存在します。
北海道和種馬から南の与那国馬まで、多様性に富む在来馬は、その数が全体のわずか2%に過ぎず、絶滅の危機に瀕しています。
これらの馬は食用としては利用されず、品種保存が課題となっています。
2:競走馬
競走馬は、競馬のために飼育される馬です。
筋肉質で速さを競うこれらの馬は、競技の世界で大きな役割を果たします。
しかし、競走馬が骨折した場合、彼らの生活に大きな影響を与え、しばしば安楽死が選択されることもあります。
また、競走馬が食用にされるという誤解がありますが、これは事実ではありません。
3:乗用馬
乗用馬は、人が乗るための馬で、性格が穏やかで忍耐強いことが特徴です。
多くは引退した競走馬で、乗馬クラブといった場所で飼育されます。
また、ホースセラピーとしての役割も果たし、ストレス解消に一役買っています。
4:農用馬
農用馬は、運搬や農業作業に用いられる馬です。
重種馬とも呼ばれ、その体重は1トンを超えることもあります。
食用になる馬も主に農用馬に含まれ、ブルトン種やペルブルジャン種などの重種馬が高級馬肉として珍重されています。
□馬肉はどうやって食卓に届くの?
馬肉の流通過程は複雑で、その過程を理解することで馬肉の選択に役立ちます。
馬肉は主に生体輸入と枝肉輸入の2つの方法で日本に入ってきます。
以下で、それぞれの方法の特徴について見ていきましょう。
*生体輸入
生体輸入は、馬が生きた状態で輸入される方法です。
この方法の利点は、鮮度の維持にあります。
弊社は生体輸入後、一定の期間肥育し、熊本の工場でと畜から製造まで一貫生産をしています。
*枝肉輸入
枝肉輸入は、馬をと畜し、肉を裁断して冷凍した状態で輸入する方法です。
この方法では、大量の肉を一度に輸入できるメリットがありますが、鮮度の低下が懸念されます。
□まとめ
今回紹介したように、在来馬から競走馬、乗用馬、農用馬まで、それぞれの馬の特徴と用途を読んだ上で、どの種類が馬肉となるのか理解できたのではないでしょうか。
今回の記事を参考に、私たちが日々いただいている馬肉について理解を深めていただけたら幸いです。