馬刺しがさくらと呼ばれる理由をご紹介します!

桜の花

大豆が「畑の肉」と呼ばれるように、別名がある食べ物はたくさんあります。
馬刺しも同様に別名があり、「さくら」と呼ばれています。
多くのものには、別名がある理由が明確ですが、馬刺しが「さくら」と呼ばれる理由は何なのでしょうか。
今回は、馬刺しが「さくら」と呼ばれる理由をご紹介しますので、皆さんも一緒に考えてみてください。

□なぜ馬刺しは「さくら」と呼ばれるのか?

1.お肉の色がさくら色だから
新鮮な馬肉は、赤みがかった桜のような美しい色をしていることが、別名の理由である説が広く伝わっています。
とはいえ、新鮮な状態であればさくら色をしていますが、時間とともに黒ずんでしまいます。
そのため、本当に多くの人が「さくら色をしている」と例えたのかが疑問に残ります。

2.さくらが咲く頃が食べ頃だから
馬は、冬を越すためにたくさんエサを食べて脂肪を蓄えます。
そうして、馬肉として食べられるのは、春の桜が咲く頃です。
そのため、「さくら」と呼ばれるようになった説もあがっています。

しかし、馬と同様に牛や豚にも同じことがいえるので、この説が正しければ、牛や豚も「さくら」と呼べることになってしまいます。

3.坂本龍馬と高杉晋作の歌が発端になっている
幕末の英雄として有名な坂本龍馬と高杉晋作。
その2人がお酒を飲んだ時に歌った「咲いた桜になぜ駒つなぐ、駒が勇めば花が散る」。
この歌の「駒」が「馬」に変換され、桜と馬がセットになったことから、馬刺しは「桜肉」と呼ばれるようになったともいわれています。

4.食品偽造説
鍋料理用の高価な牛肉と偽って、馬肉を販売したことが理由とされる説もあります。
これは、お客のふりをして商品を買わせることを「サクラ」と呼ぶことにかけられています。

5.高村光太郎の詩から命名した
詩人の高村光太郎の詩「夏の夜の食欲」の一節が理由とされている説もあります。
文豪の書き下ろした詩ですが、これが全国に波及するのかが疑問に残るところです。

6.隠語説
仏教に帰依した朝廷が、肉食禁止の命令を何回も布告した時代があることをご存じでしょうか。
もし、役人にお肉を食べていることがバレたらどうなるかわかりません。
そこで、役人にバレないように、獣肉を食べる際に隠語を使っていた可能性があります。
とはいえ、なぜ馬刺しが「さくら」と呼ばれるようになったのか、その理由には至りません。

7.地域から由来している
千葉県の佐倉にあった江戸幕府の牧場には、とても優れた馬が揃っていたことから、「馬といえば佐倉」となりました。
その流れで「馬=さくら」が定着していったともされています。

□まとめ

今回は、馬刺しが「さくら」とよばれる理由をご紹介しました。
上記のように諸説ありますが、桜の季節に一番美味しいさくら色の馬刺しをお試しされてはいかがでしょうか。