妊娠中は免疫力が下がっていることもあり、生ものは控えたほうが良いとされています。
では、牛や豚とは違い、雑菌が繁殖しにくい性質を持つ馬のお肉はどうなのでしょうか。
今回は、妊娠中に馬刺しを食べない方が良いのかについてご紹介します。
□なぜ妊娠中は馬刺しを食べない方が良いのか?
結論からお伝えすると、馬刺しは食中毒の危険性があるため、妊娠中は控えた方が良いです。
食中毒を引き起こす危険性があるのは、次の3つです。
1.トキソプラズマ
トキソプラズマは寄生虫で、馬刺し以外にもユッケやレアステーキなども感染源になる可能性があります。
妊娠中にトキソプラズマに感染すると、胎盤を通じてお腹の中の赤ちゃんが先天性トキソプラズマ症を患ってしまうかもしれません。
先天性トキソプラズマ症による影響は、死産および自然流産だけではありません。
赤ちゃんに精神遅滞、視力障害、脳性麻痺などの重篤な症状をもたらすこともあります。
とはいえ、お肉の中心部まで加熱することで、トキソプラズマは完全に死滅します。
そのため、妊娠中に馬肉を食べたい場合は、しっかり加熱してから食べましょう。
また、トキソプラズマは魚介類を除く全ての温血動物に感染可能であるので、生肉を調理した後のまな板や包丁の取り扱いにも注意してください。
2.リステリア
リステリアは、動物の腸管内に分布する細菌の一種です。
生魚や生肉だけでなく、乳製品や生ハムのような食肉加工品にも潜んでいる可能性があります。
免疫力が低下している妊婦さんは、馬刺しを食べることで、リステリアをはじめとした食中毒を起こす危険性が高まります。
しかし、中心部まで加熱すればリステリアを予防できます。
家庭での予防方法として以下のようなものが挙げられるので、参考にしてください。
・生野菜や果物を食べる前はよく洗う
・期限内に食べるようにする
・開封後は期限に関わらず速やかに消費する
・加熱してから食べる
3.サルコシスティス・フェアリー
サルコシスティス・フェアリーとは、寄生虫の一種で、犬と馬に寄生します。
サルコシスティス・フェアリーによる食中毒は、妊婦の体や赤ちゃんに影響があるかどうかはっきりしていません。
しかし、下痢や嘔吐といった症状により、妊娠中の身体に負担をかけることは間違いありません。
サルコシスティス・フェアリーの影響を受けないように、馬肉をマイナス20度で48時間以上冷凍して死滅させましょう。
□妊娠中は加熱した馬刺しがおすすめ!
・馬すじ煮込み
じっくり煮込むことで、筋のタンパク質がゼラチン化してトロッとした食感を楽しめます。
醤油味や味噌味にしたり、おでんやカレーに入れたりしても良いです。
・タテガミ入り馬肉ハンバーグ
当社では、希少なタテガミ(コウネ)も入った馬肉を100%で使用しています。
湯煎で温めるだけの簡単調理です。
肉感にこだわった粗挽きハンバーグなので、十分に食べ応えがあります。
□まとめ
妊娠中は、免疫力が下がっているため、馬刺しを食べるのはおすすめできません。
また、妊婦さんにだけ影響があるのではなく、お腹の中の赤ちゃんにも影響が及ぶ可能性があります。
そのため、馬刺しを食べる際は、加熱した上で楽しみましょう。