最近は様々な食品が値上がりしていますが、馬刺しも無関係ではいられません。
やや珍味よりの立場から値上がりが目立ちにくい食材ではありますが、ほかの食材と同様に値上がり傾向です。
今回はそんな馬刺しと値上がりについて見ていきましょう。
□値上がりが止まらない食材たち
最近は様々な食品の価格が値上がりし続けており、私たちの生活にも決して小さくない影響が出ています。
原材料価格の上昇は以前から問題視されていましたが、内容量を減らすステルス値上げを経て、現在では顕著な名目上の価格上昇が見られます。
どうしてこんなにも値上げが続くのか、まずはその原因を紐解いていきましょう。
1:原材料価格の高騰
まず、原材料費の上昇が直接的な原因の1つであることは確かです。
例えば、バターやマーガリンなどの乳製品、サラダ油、小麦粉、そしてコーヒーなど、多岐にわたる商品で価格上昇が報告されています。
これらの価格上昇は、天候不順や経済成長に伴う原材料の需要増加など、さまざまな外部要因によるものでしょう。
2:ステルス値上げの限界
様々な商品で価格を据え置きつつ内容量を減らすステルス値上げが行われたものの、これは一時的な対応策に過ぎませんでした。
メーカー各社はこの手法による価格維持の限界に達し、結局のところ、名目上の価格を上げざるを得なくなっています。
3:経済成長による物価上昇
日本国外の経済が成長し続ける中で、物価が継続的に上昇しています。
最近は日本経済の低迷が物価上昇の背景にあると指摘されており、このような状況は、食材の価格だけでなく、幅広い製品の価格に影響を及ぼしていると言えるでしょう。
□馬刺しが値上がりしている理由
食品の全体的な高騰についていくつかの理由を述べてきました。
一方、馬刺しの価格が高騰している理由はどんなものなのでしょうか。
その背景には、いくつかの具体的な理由があります。
*需要と供給の不均衡
馬刺しの需要は、健康志向の高まりやメディアの影響、九州系居酒屋の進出、インターネットを通じたお取り寄せの容易さなどにより、年々高まっています。
一方で、供給量はこの需要の増加に追いついていません。
この需要と供給のギャップが、価格高騰の直接的な原因です。
*国内生産量の減少
国内での馬の生産量は年々減少しています。
これには、他の家畜に比べた需要の低さ、高い生産コスト、生産者の高齢化などが理由として挙げられます。
また、近年は馬の流死産率の増加も問題視されており、これが国内生産量のさらなる減少の原因です。
*輸入馬価格の高騰
日本で消費される馬刺しの多くはカナダからの輸入に依存しています。
しかし、カナダでも馬の生産量が減少しており、それが輸入馬の価格高騰につながっています。
このように、国内外の市場での供給不足が、馬刺しの価格を押し上げています。
□まとめ
食文化に敏感な消費者は、食材の価格高騰、特に馬刺しの価格上昇に注目しています。
この記事では、食品全般の価格高騰の背景と、馬刺しの価格を押し上げる具体的な理由を解説しました。
需要と供給の不均衡、国内生産量の減少、輸入馬価格の高騰など、馬刺しの値上がりには様々な原因が混在しているのです。